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ICRPが放影研広島研究所で合同会議、東京ではワークショップを開催

1827年に建築された東京大学の「赤門」

ワークショップの会場となった東京大学で81名の聴衆を前にDSO2R1について発表を行うCullings放影研統計部長


2017年11月末に国際放射線防護委員会(ICRP)の代表団が数日間の日程で広島と東京を訪問し、会議、ワークショップ、メディア会議を開催した。

11月30日に放影研広島研究所でICRPと放影研との合同会議が開催された。1928年に設立されたICRPは、原子力、医療、航空機・宇宙探索に関連する各種放射線被曝、および自然界のバックグラウンド放射線から一般市民と環境を防護するためのガイドライン作成を目指す機関である。一日を通して行われたこの会議では、原爆被爆者が臓器に受けた放射線量の計算に関連する幅広い話題が議論された。この線量は、それぞれの臓器が被爆者の体内のどの位置にあり、体表からの深度、性別や被爆時の年齢、あるいは姿勢、爆発時の向きなどにより異なるものである。

放影研での合同会議を済ませた一行は東京大学に移動し、12月2日にICRP-放影研-日本保健物理学会(JHPS)合同のワークショップ「疫学研究及び放射線防護における放射線推定の進展」を開催した。会場を広島から東京に移動したのは、放影研データの最終利用者であるICRPやJHPSにとっての重要性を考慮し、東京の放射線防護および保健物理分野の専門家を受け入れるとともに、少しでも多くの参加者を募るためでもあった。このワークショップはJHPSと日本放射線安全管理学会(JRSM)の共同開催で行われた。

ワークショップには81名が参加し、数量化が困難な状況下での線量推定のためのファントム(人体模型)の応用や、汚染地域(特に福島)から市民が受ける外部線量などについて6名の発表者が紹介した。放影研からはHarry M. Cullings統計部長が最新の寿命調査(LSS)に使用される新線量推定であるDS02R1について発表した。

Cullings放影研統計部長〔向こう左から2人目〕とICRPのHarrison博士〔右隣〕が見守る中、東京大学構内でマスコミ関係者からの質問に答える甲斐博士(JHPS・ICRP)〔左端〕。
右端は通訳


ワークショップ終了後に開かれたマスコミとの会合では、出席したマスコミ関係者が、ワークショップの研究部門共同座長兼開催者の甲斐倫明博士(JHPS・ICRP)、もう一人の共同座長John Harrison博士(ICRP)、そしてCullings統計部長(放影研)と非公式の議論をする機会が設けられた。質問の多くは、新しいDS02R1に関するものであったが、広島と長崎の原爆に起因する局地的放射性降下物および中性子照射により放射化した土壌の線量推定についての質問もあった。